奮闘記 8 ☆ 模索する日々

苦い思い出となった初めてのセミナー参加を終えた私は、これではいけない!とネットショップ運営の本を買い、セミナーで貰った資料を見ながら自分なりに復習した。

そして、この頃から名古屋市内で開催されているハンドメイドマーケットやイベントに足を運ぶようになった。

この当時、よく見かけたのが、ママさん作家さんが作るキルティング生地のリコーダー袋や移動ポケット、お稽古バッグなどだった。

『お母さんが作るような手芸品ばかりだなぁ。作家さんも座ってうつむいたままだし。なんか暗いなぁ。』

これが私が抱いたハンドメイドとハンドメイドイベントの第1印象だった。
単価も安いし、これで儲かるの?
と正直疑問でもあった。
本当に大丈夫なの?と。

独学の勉強やハンドメイドイベントの視察を重ねながら、どんなネットショップを作ろうと模索していた。

私がピアネックレスを買った時のようにお客さんがドキドキワクワクするようなハンドメイド商材はどうしよう、、、。

私はとっても不器用である。
図工や美術、技術は大の苦手だった。

ハンドメイド商品を自分で作って売る、とは最初から考えていなかったので、考えに考えた結果が

入力フォームがあるネットショップを作ってハンドメイド作家さんに自由に好きな時に商品を登録してもらって販売しよう!毎日いろんな作家さんが商品を登録すればお客さんもきっと楽しい!

というものだった。


これならできる!とどこから湧いてくるのか変な自信があった。

思いつくまま、ノートに書き起こして主人に見せた。
今読み返すと本当に恥ずかしいの極みである

絶対OK貰える!と自信満々だったが、ノートを読んだ主人が放った一言が

『薄っぺらいな』

だった。

『客層も見えてこないし、そもそも、これ、管理できるわけ?登録作家はどうやって見つけてくるの?』

...客層?!管理?!

そんなもの、考えていなかった。

『だめだ、基本が分かってない。独学じゃだめだ。創業セミナー行ってこい。それで自分のレベルを知ってこい。』

こうして私は、春を迎える頃、転機となった伝説の創業セミナーに通うことになったのである。